体験型授業
第4回 6月5日(木)
生物発光測定(2)
実施場所:東6-737室、SVBL407
レポーター:横井浩史
本日は、先週までに作成したルシフェリンの発光実験に入りました。
講師は丹羽教授、実験担当者は斉藤さん(M1)です。 内容は、下記のように一見簡単に見えたのですが…
1.リン酸緩衝液の作成(pHを生体内と同等に保つための緩衝剤)
2.ルシフェリンと緩衝液を混合
3.混合液と酵素を混合
4.さらに、ATPを加える
5.発光強度と波長を測定
最初に発光実験を行ってみたところ、ほとんど発光せず、肉眼では確認できませんでした。この問題は、酵素とATPを混合するところに問題があるらしく、酵素を新しいものに取り換えてみたりしながら、何とか発光するところまでは確かめましたが、今一つ発光強度が弱いので、発光強度の測定を機械に頼ることにしました。AB-2200で測定してみた結果、そこそこの値が出ているようなので、ルシフェリンは正常に製作できていることが確認できました。
次に、AB-1850を用いて、波長の計測を行いました。しかしながら、ここで問題が生じます。波長の測定結果がなかなかうまく出てこず、最初の計測では、白色雑音のような分布になってしまいました。
斉藤さんの試行錯誤の結果、上記1〜3までは、そこそこ問題なくできているようでしたが、いざ、4番目のATPを加えるプロセスでは、マイクロシリンジを使って4マイクロリットルという、とても微量な量を取り扱うため、これを適切に混合液に入れることが難しかったようです。 最終的には、うまく混合できた学生の試料からは、期待通りの波長を計測することに成功しました。しかしながら、一部では、エネルギーを十分に供給することができず、発光量が少なくなってしまう場合がありました。
まだ、試料は残っていますので、次回、乞うご期待です。