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体験型授業

第7回 6月26日(木)

ボードゲームにおける脳活動と身体運動計測(1)

実施場所:東3号館701号室、725号室

レポーター:横井浩史

この講義では、人が知的活動を行っている場合の脳と身体の活動の計測と解析の方法について、学ぶことを目的としています。知的活動の例題としては、将棋などの対戦型ゲームを取り上げました。将棋は、盤面の進行状況を読み解くことにより、対戦者の有利不利を解析することが可能であり、その進行状況に応じた脳活動を対応付けて理解することが可能な例題の一つです。

初日の今日は、脳活動をNIRS(近赤外光イメージング)と身体運動をEMG(筋電)により測定する原理と方法について学ぶとともに、男子学生を被験者としてNIRSとEMGのセンサ系をセットし、将棋の対戦を試みてもらいました。講師は、姜先生(脳科学ライフサポートセンターの特任准教授)と森下先生(同特任助教)、關君(D3)、大平さん(D1)に行っていただきました。

この実験システムの設営は、森下さん主導で行われ、關君と坂井君が大きく貢献しました。特に、NIRSとEEGおよびビデオシステムを同期させることに成功したことにより、場面の進行状況に応じた精密な解析を可能としているところが大きな特色です。NIRSの計測プローブの設置は、大平さんが行い、メーカ顔負けの高度な技術力を発揮してくれました。

本日の被験者は(先週も)坂井君が務めてくれています。対戦者は山野井君でした。両者、白熱の攻防戦を展開し、最終局まで戦い抜いてくれました。このシステムの特徴の一つに、すべての計測結果をリアルタイムで観察できるところがあり、対戦途中の血中酸化/脱酸化ヘモグロビンの増減を観察できました。ちょっと見たところでは、右側前頭葉と運動野の両側に顕著な賦活がみられるとともに、断続的な上腕の筋活動を観察することができました。詳しい解析については、来週のお楽しみとなります。

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第7回

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