Brain Science Inspired Life Support Research Center

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体験型授業

第8回 7月3日(木)

ボードゲームにおける脳活動と身体運動計測(2)

実施場所:東3号館701号室

レポーター:横井浩史

本日は、統計的解析の理論と手法についての講義と、前回取得したボードゲーム中の筋電とNIRS脳波のデータ解析を行いました。

統計的解析の講義では、姜准教授と森下助教より、仮設検定の基本的な考え方、および、有意水準と帰無仮説を用いた背理法による証明の方法について学びました。データ解析には、MATLABを用いて相関演算を中心に行い、上肢の運動と脳活動との関係性についての理解を深めました。今回は、モニタの一人として、丹羽教授の参加をいただきましたため、とても楽しく学ぶことができました。写真ではMATLABを学ぶ姿をご覧いただけます。

筋電データの解析では、肩近傍の筋群の間の相関と、前腕筋群の間の相関が比較的強く出ており、将棋の駒を動かしたり、緊張して駒をくるくる回したりしていた時の状態がデータに表れている結果を得ることができました。一方、NIRS脳波データの解析では、同一チャンネルのOxyとDeoxyが完全な負の相関をとるとともに、異なるチャンネル間の相関は小さく押さえられており、アーチファクトの混入はほぼない状態で計測が行われたと判断できます。また、運動野近傍の相関と、前頭前野近傍の相関には、それぞれは強い反応が得られており、それぞれの領野で、相異なる活動が行われていたことがわかりました。しかしながら、一部には、運動野と前頭前野の間に中程度の相関がみられており、これらの領野間に関係のある活動が行われていた可能性が示唆されました。

特に、今回は、思いのほか(まるで作ったような)良好なデータが取得できていたため、参加者全員、納得して終わることができました。

h26-08

第8回